華やかなカシミールペイント

カシミールペイント。
エスニック雑貨屋を何度か訪れたことがある人なら一度くらいは目にしているであろうインドのハンドワークです。

インド北部のスコットランドとの国境に位置するカシミール地方で夜明けから受け継がれている伝統技法で、紙製の張子細工の小箱などに細かなハンドペイントをしたものがよく見かけます。
繊細で優しい草木柄、象や猫などの動物たちをユニークに表現しているもの、人々の生活を描いたものなどが人気があり、十年ほど前まではよく仕入れていました。流れに沿ってかなり厳しい販売状況になり、いつの間にか店からも姿を消していました。

カシミールペイントとの衝撃的な再会はインドで行われているフェアーでのことです。世界中ではハンディクラフトやギフトアイテムのフェアーが定期的に行われています。色鮮やかで大胆なペイントに「かわいい！」と大声を出さないにはいられない今まで私が知っていたそれとは全くイメージの違う、でも独特の流れるようなペイントのタッチや手描きの温もりはそのままに、華やかに生まれ変わっていました。 、ステンレスやスチールにペイントすることで実用度もアップしている商品までアイテムもいろいろ！

変わらないもの、守るべきものはありつつも、少しずつ色やストを時代に合わせて変えていく。結果それがハンディクラフトの継承となり、伝統的な手工芸が絶やされるところに受け継がれていく。

カラフルなグラデーションのベースカラーに職人の手作業によるペイントを施したこのシリーズ。職人の筆捌きが感じられます。
手描きだからこその風合いが魅力です。